光回線のしくみから料金比較まで、初心者でもわかりやすく丁寧に解説。
1. 光回線とは?
光回線は
光ファイバー(ガラスの糸)
の中を
光の信号
が走ってインターネットを届けるサービスです。
Wi-Fi
は家の中で電波を飛ばす無線LAN。
光回線は“家までの高速道路”、Wi-Fiは“家の中の通学路” と覚えるとわかりやすいです。
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速い
:1~10Gbps のプランも
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安定
:天候や混雑の影響を受けにくい
-
定額
:どれだけ使っても月額は同じ
2. 光回線と他の回線(モバイル・ケーブル)との違い
インターネットにつなぐ方法は主に
光回線・モバイル回線・ケーブル回線
の3つ。
それぞれ
速さ・安定性・料金
に特徴があります。
項目
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光回線
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モバイル回線
(5G/4G)
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ケーブル回線
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最大速度
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1~10Gbps
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数百Mbps※
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1Gbps前後
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安定性
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◎ 混雑に強い
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△ 電波状況に依存
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◯ 時間帯で混雑
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月額料金
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定額・4~6千円
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容量で変動
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定額・4~6千円
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データ容量
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無制限
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プラン次第で上限あり
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無制限
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工事
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あり(開通工事)
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不要
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あり(業者が訪問)
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※ 5Gエリア外では 4G (数十Mbps) になる場合があります。
どんな人に向いている?
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光回線
:家で動画・ゲームを快適に楽しみたい/テレワークで安定が必須
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モバイル回線
:外出先メイン・工事したくない・短期利用
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ケーブル回線
:テレビ契約とまとめて割引を使いたい
結論:
家に固定回線を引くなら【速い・安定・使い放題】の
光回線
が最有力。
モバイルやケーブルには
工事不要・テレビ割引
など光にはないメリットもあるので、
自分の生活スタイルに合わせて選びましょう。
3. 光回線のしくみ(ONU・ルーターとは)
光ファイバーで届いた
光の信号
は、家の中で
電気信号
に変えて
スマホやパソコンへ送られます。流れを線路にたとえるとこんなイメージです ↓
光ファイバー
│
▼
ONU
(光→電気へ変換)
│
▼
Wi-Fiルーター
(無線 or
LANケーブル)
│
▼
スマホ/PC
それぞれの役割
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光ファイバー
:ガラスの糸。光の速さで信号が走る“高速道路”
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ONU(光回線終端装置)
:光信号を家の機器が読める電気信号に変える“翻訳機”
-
Wi-Fiルーター
:ONUから受けた電気信号を家じゅうへ無線で配る“基地局”
ONU一体型ルーターって?
最近は
ONU+ルーターが1台にまとまった
機器も主流です。
配線がシンプルになり、置き場所もコンセントも少なくて済むメリットがあります。
配線時の注意ポイント
-
ONUは
光コンセント
の近く、ルーターは
家の中心
に置くと電波が届きやすい
-
メッシュWi-Fiルーターを追加すると広い家でも電波が安定
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10Gbpsプランの場合は
LANケーブルも「CAT6A以上」
を用意
しくみを知っておくと、速度が出ないときに「ONUとルーターの再起動」「ケーブル交換」など正しい対処がしやすくなります。
4. 戸建てとマンションでの違い
同じ光回線でも
住んでいる建物のタイプ
によって
工事方法・選べる回線・速度・料金
が変わります。
まずはポイントを一覧で見てみましょう。
項目
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戸建て(持ち家・一軒家)
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マンション(集合住宅)
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工事方法
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電柱から宅内へ
直接引き込み
壁に穴あけが必要な場合あり
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建物共用部まで引込済みなら
室内配線のみ
で完了
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最大速度
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1~10 Gbps プランも選択可
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建物設備が 100 Mbps/1 Gbps など
制限される場合あり
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月額料金
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4,500~6,500円程度
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3,500~5,000円程度
集合契約割引
があることも
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選べる事業者
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ほぼ自由に選択可
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管理組合が指定 or 許可リスト制の
ケースがある
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開通までの期間
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2週間~1か月
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最短1週間程度(共用設備が整備済みの場合)
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注意点
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穴あけ不可物件→エアコンダクト通し等が必要
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VDSL方式だと実測が遅いことがある
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ポイント解説
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工事の自由度
:戸建ては外壁に穴をあけてもOKか自分で決められますが、
マンションでは管理会社の許可が必須です。
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速度の上限
:マンションは館内配線方式
(光配線・LAN配線・VDSL)によって実測速度が大きく変わります。
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料金差
:マンションプランは人数で回線をシェアするぶん
月額が安め。ただし混雑で速度が落ちることも。
まとめ:
速度を最優先
なら自由度の高い
戸建てプラン
、
コスパ
重視なら
マンションプラン
が有利。
ただしマンションは
建物設備と管理規約
を必ず確認しましょう。
5. 契約時にチェックすべきポイント
光回線の広告は
割引やキャッシュバック
が派手なので、
パッと見の安さだけで決めると「思ったより高かった…」と後悔しがち。
契約前に必ず比較したい 5 つのポイント
をチェックリスト形式でまとめました。
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月額料金
戸建てとマンションで料金が違う。税込表示か税別かも確認。
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初期工事費・登録料
「実質 0 円」とあっても
分割払い → 月額割引で相殺
のケースが多い。
途中解約すると残額を請求されるので注意。
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キャッシュバックの条件
受け取り時期・申請方法(メール or 書類)・オプション加入の有無を要チェック。
手続き忘れで失効する例が多い。
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スマホセット割
ドコモ/au/ソフトバンクなど自分のスマホキャリアと合わせると
毎月 550~1,100 円程度割引。
家族の回線もまとめて割引対象になる場合がある。
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契約期間と解約金
2~3 年縛りが一般的。
更新月を逃すと
1~2 万円
の違約金が発生することも。
最近は縛りなしプランも増えているが月額がやや高い傾向。
もっと比較したい人向け:追加チェックポイント
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IPv6(IPoE)対応/ルーター無料レンタルの有無
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10Gbps プラン対応エリア・追加工事費
-
セキュリティソフトや動画サービスの無料特典
まとめ:
広告は「最安◯円」だけでなく、
総支払額・手続きの手間・解約時のリスク
をセットで比較するのが賢い選び方です。
6. よくあるトラブルと注意点
申し込みから利用開始・解約まで、光回線には
つまずきポイント
がいくつかあります。
代表的なトラブルと予防策をセットでチェックしましょう。
トラブル
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原因
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予防策・対処法
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開通工事が遅い
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繁忙期(3〜4月)で予約が集中
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早めに申し込み/空き日程を複数候補で伝える
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速度が出ない
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VDSL方式・古いLANケーブルなど
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配線方式の確認/CAT6A以上ケーブルへ交換
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キャッシュバック受取忘れ
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メール申請・期日が短い
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申込時にリマインダー設定/手続きフローを印刷
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解約金が高額
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縛り契約で更新月を逃す
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契約月をメモ/縛りなしプランも検討
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プロバイダ変更不可
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回線とセットで固定
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事前に希望プロバイダの有無を確認
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よくある質問(FAQ風解説)
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Q. 工事が遅れたらどうなる?
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プロバイダによっては
モバイルルーターの無料貸出
があるので要確認。
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Q. 速度が遅い時間帯がある…
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IPv6 (IPoE) に切替えると混雑を避けられる場合があります。
ルーターが IPv6 対応かも要チェック。
-
Q. 解約金をゼロにできる?
-
更新月(契約満了月+翌月)が
実質無料期間
。
引越しの予定がある人は、契約期間の短いプランや縛りなしを選ぶと安心です。
まとめ:
トラブルの多くは
事前の確認不足
と
スケジュール管理
で防げます。
申込前に「工事日・キャッシュバック手続き・契約期間」をメモしておくと
あとで慌てずに済みます。
7.
よく聞く用語集(IPv6/v6プラスなど)
光回線のサイトや口コミで
よく登場する専門用語
を、
小学生でもわかるレベルの言葉でまとめました。
「これ何だっけ?」と思ったらサッと確認に使ってください。
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IPv6(アイピー・ブイ・シックス)
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新しい通信方式。
混雑に強くて速い道路
をイメージするとわかりやすい。
住所(IPアドレス)が無限に近いほど多いのも特徴。
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IPv4
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古くからある通信方式。住所が少なく
渋滞しやすい道路
と思えば OK。
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v6プラス(IPv6 IPoE + IPv4 over IPv6)
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IPv6 の“速い道路”を通りながら、古い IPv4 サイトもまとめて速く見る魔法の仕組み。
対応ルーターが必要。
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IPoE / PPPoE
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インターネットへの
接続方法
。
IPoE
=新しい入口(IPv6 向き)
PPPoE
=古い入口(IPv4 専用)
IPoE は混雑に強いのがメリット。
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ONU(光回線終端装置)
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光ファイバーの
光の信号を電気信号に変える翻訳機
。ルーターの仲間。
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VDSL 方式
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マンションで光回線を
電話線に載せ替えて配る方式
。
手軽だが速度は最大 100 Mbps 程度。
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メッシュ Wi-Fi
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家の中に複数ルーターを置き
網目状に電波を飛ばす
仕組み。
広い家や壁が多い家で電波が届きやすくなる。
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10 Gbps プラン
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下りも上りも最大 10 Gbps の超高速サービス。
エリア限定 & 機器・配線も専用対応が必要。
ポイント:
用語がわかると、プラン説明や口コミの
「IPv6 対応で速い」
などのフレーズがスッと理解できます。