【プロが教える】インターネット回線のやさしい教科書:光回線が選ばれる理由から、工事できない時の賢い選択まで

公開日: 2025-08-24

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この記事の目次



第1章:インターネットの王様「光回線」は、なぜ一番すごいのか?

快適なインターネットは、今や私たちの生活に欠かせないものになりました。数あるインターネットの種類の中で、「光回線」が頭一つ抜けた存在であることは、多くの方がご存知でしょう。では、なぜ光回線はこれほどまでに速くて安定しているのでしょうか?その秘密と、日本で利用できる光回線の種類について、分かりやすく解き明かしていきます。


1.1 速さと安定の秘密は「光」で情報を運ぶ技術

光回線のすごさの源は、情報を運ぶために使われている「光ファイバー」という特殊なケーブルにあります。

情報の運び方が根本的に違う
光回線は、ガラスやプラスチックでできた髪の毛のように細い糸(光ファイバー)の中を、情報を「光の点滅」に変えて猛スピードで届ける技術です。これは、昔ながらのADSL回線などが銅線の中を「電気の信号」で情報を運ぶのとは全く違う方法です。光の点滅は電気信号よりも遥かに速く行えるため、一度にたくさんの情報を送ることができるのです。
光だからこその大きなメリット

これらの特徴のおかげで、私たちは4Kなどの高画質な動画を止まることなく楽しんだり、一瞬の遅れが命取りになるオンラインゲームで有利に戦えたり、大きなファイルをあっという間にやり取りしたりできるのです。現在では、最大1ギガ(Gbps)の速さが一般的で、さらに速い5ギガや10ギガのサービスも広がっています。


1.2 実は色々ある!日本の光回線の種類

日本で「光回線」を契約するとき、実はどの会社のネットワークを使うかによって、実際の速さが大きく変わってきます。大きく分けて2つのタイプがあり、そこには明確な違いが存在します。

実際のスピードを比べたデータを見ると、この差は明らかです。「みんなのネット回線速度」というサイトのランキングでは、いつも上位を占めるのはeo光、NURO光、コミュファ光といった独自回線の会社です。最高のインターネット環境を求めるなら、まずご自身の住所でこれらの「独自回線」が使えるかどうかをチェックすることから始めるのが、最も賢い方法と言えるでしょう。



第2章:光回線と他のインターネット、何が違うの?比べてみよう

光回線のすごさをより深く理解するために、他のインターネット接続方法と比べてみましょう。下の表を見れば、それぞれの長所と短所が一目でわかります。

表1:いろいろなインターネットの比較

種類 使っている線 カタログ上の最高スピード 実際に出る平均スピード ネットの反応の良さ データ使い放題? 良いところ 気になるところ
光回線 光ファイバー 1Gbps~10Gbps 400Mbps~900Mbps以上 非常に良い・サクサク 基本的に使い放題 とにかく速くて安定している 最初の工事が必要
ADSL 電話線(銅線) ~50Mbps / ~5Mbps 数Mbps~20Mbps 遅い・不安定 基本的に使い放題 (もうすぐサービス終了) サービス終了予定、基地局から遠いと極端に遅くなる
CATV (ケーブルテレビ) 光ファイバー+テレビ線 ~2Gbps / ~100Mbps 50Mbps~300Mbps まあまあ良い 基本的に使い放題 光回線が引けない場所でも使えることがある データを送るのが遅い傾向、会社を選べない
ホームルーター (置くだけWi-Fi) スマホの電波 (4G/5G) ~4.2Gbps / ~286Mbps 100Mbps~200Mbps 反応が遅れがち・不安定 短期間で使いすぎると遅くなる可能性あり 工事なしですぐ使える オンラインゲームに不向き、通信が不安定なことがある

この表からわかることを、もう少し詳しく見ていきましょう。



第3章:どうして?光回線の工事ができないときのよくある理由

「インターネットは絶対に光回線がいい!」と思っていても、建物の事情や周りの環境によって、工事ができないことがあります。その理由は、一戸建てとマンション・アパートで少し異なります。どんな理由で工事ができなくなるのかを事前に知っておけば、いざという時にスムーズに次の手を考えられます。


3.1 一戸建てで工事ができない理由

一戸建ての場合は、家の外の環境が原因になることがほとんどです。


3.2 マンション・アパートで工事ができない理由

マンションやアパートなどの集合住宅では、建物そのもののルールや設備が原因になることが多く、少し複雑です。

これらの理由を知っておくことで、もし工事ができないと言われても、何が原因なのかを理解し、大家さんや管理会社と相談すべきか、それとも別の方法を探すべきかの判断がしやすくなります。



第4章:工事できない時の救世主!代わりのインターネットはこれ

光回線の工事が難しいとわかったら、がっかりする必要はありません。あなたのインターネットの使い方に合った、工事不要の優れた選択肢があります。ここでは、その代表的なものを詳しく見ていきましょう。


4.1 ホームルーター(置くだけWi-Fi):一番手軽な解決策

ホームルーターは、スマホと同じ4Gや5Gの電波を使って、お家の中にWi-Fi環境を作る機械です。最大の魅力は、何と言っても工事が一切いらないこと。機械が届いたらコンセントに挿すだけで、その日からすぐにインターネットが使えるようになります 。

光回線とホームルーターの違いを、下の表で比べてみましょう。

表2:性能くらべ:ホームルーター vs 光回線

比べるポイント 光回線(代表的な性能) 5Gホームルーター(代表的な性能) どんな影響がある?
ダウンロードの速さ 400Mbps~900Mbps以上 100Mbps~200Mbps 動画やサイトを見るだけならどちらも快適。大きなファイルをダウンロードする時は光回線が圧倒的に速い。
アップロードの速さ 300Mbps~800Mbps以上 15Mbps~30Mbps ホームルーターはビデオ会議や大きなファイルを送る時に「ちょっと遅いな」と感じることがある。
反応の速さ(Ping値) 10ms~20ms 40ms~60ms ここが一番大事!光回線は何でも快適。ホームルーターは、反応の速さが重要なオンラインゲームには向いていない。
安定性 とても高い(有線だから) 変わりやすい(無線だから) ホームルーターは時間帯や天気、置く場所によってスピードが変わることがある。
おすすめの使い方 全ての用途、特にオンラインゲーム 動画視聴、ネットサーフィン、普通の在宅ワーク 自分の主な使い方が、ホームルーターの苦手なことと重ならないか確認しよう。

4.2 CATV(ケーブルテレビ)インターネット:場所によっては有力な選択肢

光回線はエリア外だけど、ケーブルテレビの線は来ている、という場合に有力な選択肢です。特に山間部など、光ファイバーの整備が遅れている地域で役立ちます。


4.3 衛星インターネット(Starlink):最後の切り札

「スターリンク」という衛星を使ったインターネットは、山奥や離島など、地上のインターネットが全く届かない場所でも高速通信を可能にする、まさに最終手段です。災害時の備えとしても非常に役立ちます。



第5章:損しない!ホームルーターの賢い選び方と申し込み方法

光回線の工事ができない時の最も有力な候補、ホームルーター。しかし、どの会社のどのサービスを、どこから申し込むのが一番お得なのか、分かりにくいと感じていませんか?ここでは、主要なサービスを比べながら、あなたが最も良い条件で契約できる「申し込み窓口」の選び方を、プロの視点から徹底解説します。


5.1 主要なホームルーターサービスたち


5.2 申し込み窓口の選び方:簡単な窓口 vs ちょっと複雑な窓口

ホームルーターは、どこから申し込むか(=どの窓口を選ぶか)で、手に入る特典が大きく変わります。窓口は、特典のもらいやすさで大きく2つに分けられます。

この違いを、下の表にまとめました。

表3:申し込み窓口のタイプ別比較

窓口のタイプ 主な特典 手続きの簡単さ もらえるまでの期間 良いところ 気をつけること
公式オンラインショップ ポイント(dポイントなど) とても簡単 少し遅め(数ヶ月後) とにかく安心、手続きが楽 現金ではない
優良な代理店 高額な現金 とても簡単(電話で終わるなど) とても速い(最短翌月) 高額な特典と手軽さを両立 信頼できる代理店を選ぶ必要がある
手続きが複雑な代理店 最高額の現金 とても難しい(特別なメールに返信が必要) とても遅い(約1年後) 見た目の金額が一番大きい 手続きを忘れると特典がゼロになる危険性が非常に高い
家電量販店 他の家電の値引き 普通(一緒に買う必要がある) すぐ(買った時) 高い家電を買う予定があればお得 現金ではなく、使い道が限られる

5.3 サービス別・あなたにピッタリの申し込み窓口

上の分類をふまえて、どのホームルーターをどの窓口から申し込むのがベストか、具体的にご紹介します。



第6章:まとめ:あなたにピッタリのインターネットを見つけるための最終チェック

ここまで解説してきたインターネット回線の特徴と、光回線が使えない場合の対策をふまえ、あなたが自分の状況に合わせてベストな判断を下すための、簡単なステップをご紹介します。

あなたに最適なネット回線を見つけるための簡単ステップ

ステップ1:まず「光回線」が使えるか調べる
全てのスタートはここからです。まず、使いたい光回線(特にNURO光やauひかりなどの独自回線)の公式サイトで、あなたの住所がサービスエリアに入っているかを確認しましょう。マンションやアパートにお住まいの場合は、同時に管理会社や大家さんに電話して、新しく回線の工事をしても良いか許可をもらいましょう。

ステップ2:最高の「光回線」を選ぶ
光回線が使えるなら、それが一番良い選択です。次にやるべきは、どの会社の光回線にするかを選ぶことです。

ステップ3:「光回線」がダメな場合の代わりの方法を考える
光回線の工事がどうしてもできない場合は、あなたがインターネットを何に一番使うかに合わせて、代わりの方法を選びましょう。

ステップ4:「ホームルーター」を一番お得に申し込む
ホームルーターを選んだら、最後のステップは一番良い条件で契約することです。第5章の解説をもとに、以下の方法をおすすめします。

このステップに従えば、あなたは自分の住まいやライフスタイルに合った、最も賢いインターネットの選択ができるはずです。