楽天ひかり :料金、速度、申し込みから解約まで徹底解説
※この記事には広告が含まれます。
更新日: 2025年7月18日
1. はじめに:楽天ひかりの全体像
楽天ひかりは、楽天モバイルが提供する光回線サービスです。NTT東日本・西日本のフレッツ光回線を利用した「光コラボレーション」モデルを採用しており、プロバイダ料金が月額料金に含まれている点が特徴です 。楽天エコシステムとの連携が強みで、楽天ポイントの還元率アップなど、楽天サービスを頻繁に利用するユーザーにとって特に魅力的なサービスとなっています。
-
楽天ひかりとは?
楽天ひかりは、NTTが敷設したフレッツ光回線と、楽天ブロードバンドのプロバイダサービスが一体となった「光コラボレーション」モデルのインターネットサービスです 1。これにより、回線とプロバイダを別々に契約する手間がなく、料金体系がシンプルになっています。提供エリアはNTTフレッツ光の回線網を利用しているため、日本全国で利用可能です。お住まいの地域が提供エリア内であるかは、NTT東日本またはNTT西日本の提供エリア検索ページで確認できます 。
プロバイダは楽天ブロードバンドに固定されており、ユーザーが自由に他のプロバイダを選択することはできません。
-
IPv6通信による高速・安定性
楽天ひかりは、次世代の高速通信規格であるIPv6通信(クロスパス)に対応しています。これにより、従来のIPv4接続と比べて回線が混雑しにくい経路を利用するため、お昼時や夜間のピークタイム、人口密集エリアでも安定した通信が期待できます 7。4K動画の視聴や、家族が同時に複数のデバイスをWi-Fiに繋いで利用する際でも、快適なインターネット環境を提供するとされています 。しかし、IPv6の高速性を最大限に享受するためには、IPv6(クロスパス)対応の無線ルーターを準備し、ルーターの設定でIPv6の使用を「ON」にする必要があります。古いルーターやIPv6非対応のルーターを使用している場合、十分な速度が出ない可能性があります 。
楽天ひかりは「最速の通信規格IPv6だから、快適インターネット」と謳い、高速・安定性を強調していますが、ユーザーの口コミには「速度が遅い」「繋がりにくい」といった不満が散見されます。この速度に関する不満は、ユーザー側の利用環境や設定不備に起因する可能性が高いと考えられます。具体的には、「IPv6を使っていない」「ルーターの通信規格が古い」「ルーターと通信機器の間に遮蔽物がある」といった要因が速度低下に繋がることが指摘されています 。さらに、楽天ひかりは無線ルーターのレンタルやプレゼントを行っておらず、ユーザー自身での購入・設定が必要である点も、この課題を助長する要因となり得ます 。このような状況は、楽天ひかりが提供する技術的なメリットと、ユーザーが実際に体験する通信品質との間に認識のずれがあることを示唆しています。楽天ひかりの通信品質を最大限に引き出すためには、ユーザー自身がIPv6対応ルーターを準備し、適切に設定する知識が不可欠であると言えるでしょう。
2. 料金プランと初期費用を徹底解説
楽天ひかりの料金体系は、戸建て向けとマンション向けのシンプルな2つのプランで構成されています。初期費用には事務手数料と工事費が含まれますが、特定のキャンペーンを適用することで工事費が実質無料になる場合があります。
-
月額料金:戸建て・マンション別
- ファミリープラン(戸建て住宅): 月額5,280円(税込)です 。
- マンションプラン(集合住宅): 月額4,180円(税込)です 。
- これらの月額料金には、回線利用料とプロバイダ料金がすべて含まれており、別途プロバイダに料金を支払う必要はありません 。
- 他社の光コラボレーションサービスと比較しても、楽天ひかりの月額料金は比較的安価な設定であると評価されています 。
-
初期登録料と工事費の内訳
- 契約事務手数料: 楽天ひかりの契約には、3,300円の事務手数料がかかります 。これは、ほとんどの光回線サービスで発生する一般的な費用です。
- 工事費: 新規で光回線を導入する場合の工事費は、工事内容によって異なります。
- 派遣工事(配線調整あり): 22,000円
- 派遣工事(配線調整なし/回線種類/端末変更あり): 11,660円
- 無派遣工事: 3,300円
- 上記とは別に、新規契約の場合は初期登録料として880円が別途かかります 。
- NTTのフレッツ光や他社の光コラボレーションサービスからの乗り換え(転用・事業者変更)の場合、既存の回線設備を利用するため、原則として上記の工事費用はかかりません。この場合、初期費用は初期登録料1,980円のみとなります 。
-
「工事費0円キャンペーン」の適用条件と注意点
楽天ひかりでは、2025年3月より「工事費0円キャンペーン」が実施されています。これにより、新規開通時に発生する工事費(最大22,000円まで)が無料となります 。このキャンペーンの適用には重要な条件があります。それは、申し込み月の翌月以降に工事が完了することです。もし申し込みをした当月に工事が完了してしまうと、キャンペーンの適用対象外となるため、工事日の調整には注意が必要です 。
また、居住設備の都合や時間指定などの追加費用により、工事費が22,000円を超える場合は、その差額分はユーザーが負担する必要があります 。
楽天ひかりの「工事費0円キャンペーン」は「無料」という表現を用いていますが 、他の情報源では、戸建て19,800円(825円×24回)、マンション16,500円(687円×24回)と工事費が分割払いされることが示されています。これは、工事費を分割払いとし、その分割支払い額と同額を月額料金から割引することで、契約期間を満了すれば工事費が実質的に無料になるという、一般的な「工事費実質無料」キャンペーンの形式である可能性が高いです 。この場合、契約期間の途中で解約すると、割引が停止され、残りの工事費が一括で請求されるリスクが発生します 。したがって、ユーザーは「工事費0円」という表現を文字通りに受け取ると、解約時に予期せぬ工事費の残債を請求される可能性があるため、注意が必要です。このキャンペーンは、長期利用を前提とした特典であることを理解しておくべきでしょう。
新規契約の場合、工事費が発生する可能性がある一方で 、フレッツ光や他社光コラボからの乗り換え(転用・事業者変更)では、原則として工事費がかからないと明記されています 。この場合、初期費用は事務手数料1,980円のみとなり、新規契約の工事費(最大22,000円)と比較して大幅に初期費用を抑えることができます。既存のフレッツ光系の回線を利用しているユーザーにとって、初期費用を大幅に抑えられる点は大きなメリットとなります。
【表1:楽天ひかり 月額料金・初期費用一覧】
項目 | ファミリープラン(戸建て住宅) | マンションプラン(集合住宅) | 備考 |
---|---|---|---|
月額料金(税込) | 5,280円 | 4,180円 | プロバイダ料金込み |
初期費用(税込) | |||
契約事務手数料 | 3,300円 | 3,300円 | |
新規工事費(派遣工事あり) | 22,000円 | 22,000円 | 配線調整ありの場合 |
新規工事費(派遣工事なし) | 11,660円 | 11,660円 | 回線種類/端末変更ありの場合 |
新規工事費(無派遣工事) | 3,300円 | 3,300円 | |
初期登録料(新規) | 880円 | 880円 | 工事費とは別途 |
初期登録料(転用・事業者変更) | 1,980円 | 1,980円 | 工事費は原則不要 |
工事費0円キャンペーン | 最大22,000円割引 | 最大22,000円割引 | 2025年3月開始、申し込み月の翌月以降工事完了が条件 |
工事費分割払い(総額) | 19,800円(825円×24回) | 16,500円(687円×24回) | 実質無料キャンペーンの仕組み |
3. 通信速度の実態と快適な利用のために
楽天ひかりはIPv6通信に対応しているものの、実際の通信速度は他の独自回線系サービスと比較すると平均的です。速度に不満を感じる場合の対策も存在します。
-
平均速度と他社光回線との比較
「みんなのネット回線速度」によると、楽天ひかりの平均通信速度は、下り(ダウンロード)が約248.37Mbps、上り(アップロード)が約213.18Mbpsとされています 。主要な光回線サービスと比較すると、auひかり(平均下り約484.17Mbps)、NURO光(平均下り約494.51Mbps)、ソフトバンク光(平均下り約315.82Mbps)など、独自回線系のサービスや一部の光コラボと比較して、楽天ひかりは平均速度がやや劣る傾向にあります。
しかし、最大通信速度は1Gbpsであり、平均200Mbps程度の速度が出ていれば、高画質での動画視聴(4K動画含む)や一般的なオンラインゲームのプレイ、テレワークなど、多くのインターネット利用においてほとんど困ることはありません 。
楽天ひかりはNTTフレッツ光の回線を利用する「光コラボ」であるため、独自回線であるauひかりやNURO光には通信速度で劣りますが、他の光コラボ回線(例: ドコモ光、ソフトバンク光)とは平均速度で大きな差はないとされています 。
楽天ひかりの最大通信速度は1Gbpsであるにもかかわらず、平均実測値は200Mbps台にとどまっています 。これは、独自回線であるauひかりやNURO光の平均速度(約500Mbps前後)と比較すると見劣りします 。一方で、専門家は「200Mbpsあれば多くの用途で十分」と評価していますが、ユーザーからは「遅い」「繋がらない」という不満の声が多く、特に夜間の速度低下が指摘されています 。この認識のずれは、ユーザーが「最大速度」という理論値を期待していることと、実際の「平均速度」や「利用環境、時間帯に起因する速度低下」との間にギャップがあることを示唆しています。楽天ひかりの速度は、一般的な利用には十分快適なレベルであるものの、ユーザーが抱く「光回線=超高速」という期待値とのギャップが不満に繋がっている可能性があります。また、夜間の速度低下は、フレッツ光回線の混雑状況やプロバイダ側の設備状況に起因する可能性も考慮すべきです。 -
速度が遅いと感じる原因と改善策
- デバイス側の問題: 多くのソフトやアプリを同時に起動している場合、デバイスの処理能力が追いつかず、通信速度が遅く感じられることがあります。不要なアプリは定期的に閉じましょう 。複数のデバイス(PC、スマートフォン、タブレットなど)を同時にインターネットに接続している場合、回線の帯域が分散され、個々のデバイスの速度が低下する可能性があります。使用していないデバイスのWi-Fi接続を切るなどの対策が有効です 。デバイスのOSやブラウザが最新の状態に更新されていない場合、不具合が生じて通信速度に影響を与えることがあります。定期的なアップデートを心がけましょう 。デバイス自体が古かったり劣化している場合、最新の通信規格に対応していなかったり、処理能力が低いために速度が出にくいことがあります 。
- 通信機器側の問題: Wi-Fiの周波数帯が2.4GHz帯になっている場合、電子レンジなどの家電製品との干渉や、壁などの障害物の影響を受けやすく、速度が低下しやすいです。可能であれば、5GHz帯への切り替えを検討しましょう。無線ルーターの周囲に障害物(家具や壁など)がある場合、電波が遮られて通信が不安定になったり、速度が低下したりすることがあります。ルーターは障害物の少ない、部屋の中央付近に設置するのが理想です 。無線ルーターの通信規格が古いものにしか対応していない場合(例: IEEE802.11n以前)、回線速度を最大限に活かせません。最新のWi-Fi 6(IEEE802.11ax)対応ルーターなどへの買い替えを検討しましょう 。LANケーブルの規格が古い(例: カテゴリ5e以下)場合、最大速度が1Gbpsに制限されるため、高速な回線速度を活かせません。カテゴリ6A以上のLANケーブルを使用することをおすすめします 。ルーターやモデム(ONU、ホームゲートウェイ)などの接続機器が一時的なエラーを起こしている場合、再起動することで改善されることがあります。
- 通信方式の問題: 従来のIPv4接続を利用している場合、データ通信が混雑しやすいポイントを通るため、特に利用者の多い時間帯に速度が遅くなりやすいです。楽天ひかりはIPv6(クロスパス)に対応しているため、IPv6接続に切り替えることで改善が見込めます 。
- 楽天ひかり回線側の問題: マンションにお住まいで、VDSL配線方式になっている場合、光回線が建物共用部までしか引き込まれておらず、そこから各部屋までは既存の電話回線を利用するため、最大速度が100Mbps程度に制限され、速度が遅くなりやすいです。利用者の多い時間帯(夜間など)に回線が混雑し、速度が低下することがあります。これは楽天ひかりに限らず、多くの光回線サービスで起こりうる現象です 。稀に、楽天ひかり側で通信障害が発生している可能性もあります。公式サイトやSNSで障害情報を確認しましょう 。
-
IPv6対応ルーターの重要性
楽天ひかりはIPv6通信(クロスパス)に対応していますが、その高速性を最大限に引き出すためには、ユーザー自身でIPv6対応の無線ルーターを準備する必要があります 6。楽天ひかりでは、無線ルーターのレンタルやプレゼントは行っていません。古いルーターやIPv6非対応のルーターを使用している場合、せっかくの高速回線が十分に発揮されないだけでなく、通信が不安定になる原因にもなりえます 。ルーターの性能は通信品質に直結するため、適切なルーター選びが快適なインターネット利用の鍵となります。
楽天ひかりはプロバイダが楽天ブロードバンドに固定されており、ユーザーが自由に選択できません。フレッツ光回線を利用する他の光コラボサービスでは、プロバイダの選択肢があり、プロバイダが保有する設備の充実度が安定した通信速度に影響を与える可能性が指摘されています 。楽天ひかりの場合、もし楽天ブロードバンドの設備が混雑しやすい状況にある、またはユーザーが特定のプロバイダに起因する速度低下を感じたとしても、プロバイダを変更して速度改善を図るという選択肢がユーザーにはありません。これは、速度に不満を感じた際のユーザーの改善余地を制限する要因となります。
【表2:主要光回線サービス 速度比較表】
回線名 | 平均下り速度 (Mbps) | 平均上り速度 (Mbps) | 最大通信速度 (Gbps) | Ping値 (ms) | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
楽天ひかり | 248.37 | 213.18 | 1 | 20.0 (参考) | フレッツ光回線利用 |
auひかり | 484.17 | 446.86 | 1 | 15.0 (参考) | 独自回線 |
NURO光 | 494.51 | 460.77 | 2 | 12.0 (参考) | 独自回線 |
ソフトバンク光 | 315.82 | 233.74 | 1 | 20.0 (参考) | フレッツ光回線利用 |
ドコモ光 | 262.0 (参考) | 216.0 (参考) | 1 | 22.0 (参考) | フレッツ光回線利用 |
※平均速度は「みんなのネット回線速度」等のデータを参考にしています。Ping値は参考値であり、利用環境により変動します。
4. 契約期間と解約時の注意点
楽天ひかりには最低利用期間が設定されており、期間内の解約には違約金が発生します。また、工事費の残債も解約時の費用に大きく影響するため、事前に確認が必要です。
-
最低利用期間と契約解除料
楽天ひかりの契約には、「2年(24ヶ月)」と「3年(36ヶ月)」の最低利用期間が設定されています 。- 2022年6月30日以前に契約した方: 最低利用期間中に解約すると、10,450円の違約金(契約解除手数料)が発生します 。
- 2022年7月1日以降に契約した方: 最低利用期間中に解約すると、月額基本料の1ヶ月分が違約金となります。具体的には、戸建てプランで5,280円、マンションプランで4,180円です。
- 違約金無料期間(更新月): 契約更新月(2年契約の場合は24ヶ月目~26ヶ月目、3年契約の場合は36ヶ月目~38ヶ月目)に解約手続きを行えば、違約金は発生しません 。
-
違約金を回避する方法
- 更新月での解約: 最も確実な方法は、契約更新期間内に解約手続きを完了させることです。自身の契約期間と更新月を事前に確認し、計画的に解約を進めましょう 。
- 乗り換えキャンペーンの活用: 他社への乗り換えを検討している場合、乗り換え先の光回線サービスが提供している「違約金負担キャンペーン」や「キャッシュバックキャンペーン」を利用することで、楽天ひかりの解約時に発生する違約金や工事費残債を実質的に補填できる場合があります。多くの光回線事業者が、他社からの乗り換え費用を負担するキャンペーンを提供しています 。
-
工事費残債の扱い
楽天ひかりの工事費は分割払い(戸建て19,800円を24回払い、マンション16,500円を24回払い)となっています 。「工事費0円キャンペーン」が適用されている場合でも、これは月額料金からの割引によって実質的に無料になる仕組みです。そのため、契約期間の途中で解約すると、工事費の残債が一括で請求されることになります。
例えば、戸建て2年プランを契約し、工事費実質無料の恩恵を受ける前に短期で解約した場合、違約金(9,500円または5,280円)に加えて、工事費の残債(最大19,800円)が一括で請求され、合計で最大約30,000円程度の費用が発生する可能性があります 。
楽天ひかりの解約費用は、契約時期によって違約金が異なるだけでなく 、工事費の残債の有無も大きく影響します 。さらに、解約手続きの締め切り日(例: 月末解約の場合、当該月の10日まで)を過ぎてしまうと、翌月分の月額料金が発生してしまうという時間的な制約もあります 。これらの要素が複雑に絡み合うため、ユーザーが自身の解約費用を正確に把握し、最も有利なタイミングで手続きを進めることは容易ではありません。ユーザーが不要な費用発生を回避するためには、自身の契約時期、残りの契約期間、工事費の残債、そして解約手続きの締め切り日を正確に把握し、計画的に行動することが不可欠です。マイページでの確認方法や、不明点があればサポートセンターへの問い合わせを促すことで、ユーザーが解約プロセスをスムーズに進められるよう支援できるでしょう。
【表3:楽天ひかり 契約期間と解約金】
項目 | 2年契約 | 3年契約 | 備考 |
---|---|---|---|
最低利用期間 | 24ヶ月 | 36ヶ月 | |
契約解除料(違約金) | |||
2022年6月30日以前契約 | 10,450円 | 10,450円 | |
2022年7月1日以降契約(戸建て) | 5,280円(月額基本料1ヶ月分) | 5,280円(月額基本料1ヶ月分) | |
2022年7月1日以降契約(マンション) | 4,180円(月額基本料1ヶ月分) | 4,180円(月額基本料1ヶ月分) | |
違約金無料期間(更新月) | 24ヶ月目~26ヶ月目 | 36ヶ月目~38ヶ月目 | この期間に解約手続き完了で無料 |
工事費残債(最大額) | 戸建て: 19,800円 マンション: 16,500円 | 戸建て: 19,800円 マンション: 16,500円 | 分割払い中の解約時に一括請求 |
短期解約時の総額例(戸建て2年契約、工事費残債ありの場合) | 約29,300円(違約金9,500円+工事費残債19,800円) |
5. 申し込みから開通までのステップ
楽天ひかりの申し込みから実際にインターネットが利用できるようになるまでには、一定の期間を要します。特に新規で光回線工事が必要な場合は、余裕を持ったスケジュールで手続きを進めることが重要です。
- 新規申し込み・事業者変更の手順
- 新規申し込み(現在インターネット回線を利用していない場合):
- 楽天ひかりに申し込む: 楽天ひかりの公式サイトまたはお近くの楽天モバイルショップから申し込みを行います 。
- 工事日程の連絡: 申し込み後、楽天ひかりの工事調整担当者より電話で工事日確認の連絡が入ります 。
- 工事日までの準備: 工事日までに、IPv6(クロスパス)対応ルーターの準備、電源タップ(コンセント差込口)の確保などを行います。賃貸住宅にお住まいの場合は、壁に穴を開ける可能性もあるため、事前に建物所有者や管理会社に工事施工の承諾を得る必要があります。集合住宅では、共用スペースの解錠が必要な場合もあるため、建物管理者に依頼しておきましょう 。
- 開通工事に立ち会う: 工事日当日、NTT東日本またはNTT西日本の作業員がご自宅を訪問し、開通工事を行います。工事には原則として立ち会いが必要です 。
- 設定・利用開始: 工事完了後、自身でルーターの設置や、スマートフォン・パソコンのインターネット接続設定を行い、利用を開始します 。
- 事業者変更(他社光コラボ・フレッツ光からの乗り換え):
- 事業者変更承諾番号の取得: 現在契約している光回線事業者(例: ドコモ光、ソフトバンク光、フレッツ光など)に連絡し、「事業者変更承諾番号」を取得します。事業者によっては番号の発行に2週間以上かかる場合があるため、余裕をもって手続きを始めましょう。
- 楽天ひかりに申し込み: 楽天ひかりの申し込み時に、取得した事業者変更承諾番号を伝えます。
- 機器の受け取りと設定: 転用や事業者変更の場合、原則として新たな派遣工事は不要です。楽天ひかりから郵送される機器(ONUなど)を受け取り、お客様ご自身で接続・設定を行います 。
- 新規申し込み(現在インターネット回線を利用していない場合):
- 開通工事の流れと期間(立ち会い含む)
- 標準的な期間: 新規申し込みの場合、申し込みから開通工事までおおよそ1.5ヶ月から2ヶ月程度かかります 。事業者変更や転用の場合は、工事が不要なため、最短1週間程度で利用開始できることもあります 。
- 繁忙期の遅延: 特に引っ越しシーズンである3月~4月頃は工事が大変混み合い、開通までにさらに時間がかかる可能性があります。最大で2ヶ月以上、場合によっては数ヶ月を要することもあります 。
- 工事内容と所要時間: 光回線の工事は、電柱から建物への光ケーブル引き込み(屋外工事)、外壁から室内への光ケーブル引き込み、室内に光コンセントとONU(回線終端装置)の設置、接続確認といった流れで行われます 。工事自体は通常1~2時間程度で完了しますが、建物の構造や状況によってはさらに時間がかかることもあります 。
- 立ち会い: 新規工事の場合、原則として工事への立ち会いが必要です 1。ただし、引っ越し先のマンションなどですでに回線設備が設置されている場合は、立ち会いが不要な場合もあります 。
- 工事開始時間の連絡: 工事は1日に何件も行われるため、有料で時間指定をしない限り、工事開始時間の連絡が当日まで来ない場合があります。心配な場合は、楽天ひかり工事受付センター(0120-987-899、営業時間10:00-19:00)に直接問い合わせるのが良いでしょう 。
楽天ひかりの開通期間は、新規契約で1.5~2ヶ月、乗り換えで1週間程度と大きな幅があります 。特に新規工事では、繁忙期(3~4月)にさらに時間がかかる可能性があると明記されています 。ユーザーの口コミでは「工事が遅い」「連絡が来ない」といった不満が見られる一方で、「スムーズに開通できた」という声もあり、ユーザー体験にばらつきがあることが示唆されています 。開通期間は住居環境や時期に大きく左右されるため、ユーザーは平均的な期間よりも長くかかる可能性を考慮し、特に引っ越しシーズンなどは早めに申し込むべきです。インターネットが使えない期間を避けるためには、工事日より後に旧回線の解約日を設定する、または開通までの期間にモバイルWi-Fiやテザリングを活用するといった計画的な対応が推奨されます 。
- 必要な準備物と初期設定
- 申し込み時に必要な情報: 契約者氏名、設置場所住所、日中連絡が可能な電話番号、メールアドレス、設置先電話番号(NTT固定電話の電話番号。ない場合は近隣の電話番号の下4桁を「0000」にしたダミー番号でも可)、電話回線ご名義人、移転予定日(新居の入居日)など 。法人契約の場合は会社名や担当者情報も必要です 。
- 支払い方法: 月額料金の支払いには、クレジットカード、口座振替(一部プランを除く)、ソフトバンクまとめて支払い、au PAY(auかんたん決済)などが利用可能です 。口座振替を希望する場合は、Web申込後にマイページでの手続きが必要です 。
- 本人確認書類: 契約者の本人確認のため、運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証(補助書類が必要な場合あり)、パスポートなどの書類が必要になる場合があります。特にキャンペーン特典を受け取る際に提出を求められることがあるため、事前に準備しておくとスムーズです 。
- ルーター: 楽天ひかりでは無線ルーターのレンタルやプレゼントがないため、Wi-Fiを利用したい場合は、ユーザー自身でIPv6(クロスパス)対応ルーターを購入し、準備しておく必要があります 。
- 初期設定: 工事完了後、ルーターの設置や、スマートフォン・パソコンのインターネット接続設定は自身で行う必要があります。楽天ひかりの公式サイトで接続方法のガイドや対応ルーター一覧を確認できます 。
6. 楽天ひかりのお得なキャンペーンと特典
楽天ひかりは、楽天モバイルとの連携や楽天市場でのポイント還元など、楽天グループサービスを最大限に活用できる独自のキャンペーンを提供しており、楽天ユーザーにとって大きなメリットとなります。
-
「最強おうちプログラム」によるポイント還元
楽天ひかりを初めて申し込み、かつ楽天モバイルの「Rakuten最強プラン(データタイプを含む)」を利用している場合、楽天ひかりの利用料金に応じて永年毎月1,000ポイントの楽天ポイントが還元されます 。ポイントは、月末に楽天ひかりとRakuten最強プランの利用が確認された月の翌々月末頃に進呈されます 。進呈されるポイントは期間限定ポイントであり、進呈日を含めて6ヶ月間有効です 。
このプログラムは、楽天ひかりを新規で契約する楽天モバイルユーザーが対象です。すでに楽天ひかりを利用している既存ユーザーは対象外であり、一度解約して再契約した場合も適用されないため注意が必要です 。
-
SPU(スーパーポイントアッププログラム)との連携
楽天ひかりを利用することで、楽天市場での買い物の際に付与される楽天ポイントの倍率が「+2倍」になります 。さらに、楽天モバイルも利用している場合は、ポイント倍率が「+4倍」にアップし、楽天会員の基本1倍と合わせて、合計で最大「+7倍」のポイント還元を受けることが可能です 。
SPUの適用にはエントリーが必要であり、楽天ひかりと楽天モバイルそれぞれに毎月の獲得上限ポイント(楽天ひかりが1,000ポイント、楽天モバイルが2,000ポイント)が設定されています 。
-
その他の主要キャンペーンと適用条件
- 工事費0円キャンペーン: 2025年3月より開始されたキャンペーンで、はじめて楽天ひかりを開通された方全員が対象です。新規開通時に発生する工事費(最大22,000円まで)が無料となります 。ただし、申し込み月の翌月以降に工事が完了することが適用条件となります 。
- 月額基本料6ヶ月0円キャンペーン(終了済み): 過去には、楽天モバイルとセット契約することで楽天ひかりの月額基本料が6ヶ月間無料になるキャンペーンが実施されていましたが、このキャンペーンは2025年3月4日をもって終了しています 。
- 過去のキャッシュバックキャンペーン: 以前は、楽天市場での買い物合計金額に応じて最大50,000円分のポイントプレゼントや、iPhone購入と楽天ひかり開通で40,000円のキャッシュバックなど、様々なキャンペーンが展開されていましたが、2025年7月時点では多くが終了している可能性があります。
楽天ひかりは、過去に魅力的なキャンペーンを多数実施してきましたが、「月額基本料6ヶ月0円キャンペーン」が2025年3月に終了するなど、キャンペーン内容は頻繁に変動する傾向があります 。これは、他の光回線事業者(例: NURO光やauひかり)も同様にキャンペーン内容が短期で変動する傾向があることと共通しています 。ユーザーは申し込みを検討する際、過去のキャンペーン情報や古い記事に惑わされず、常に楽天ひかりの公式サイトで最新のキャンペーン情報を確認することが極めて重要です。特に高額なキャッシュバックや月額割引は、適用条件が複雑であったり、受け取り時期や手続きに特定の期限が設けられていたりする場合があります。したがって、ユーザーが最も有利な条件で契約し、特典を確実に受け取れるよう、適用条件や注意点の詳細を十分に理解することが求められます。楽天ひかりの主要なキャンペーンや特典は、「最強おうちプログラム」によるポイント還元やSPU連携など、楽天モバイルや楽天市場といった楽天グループサービスとの連携に強く依存しています 。これは、他社光回線が提供する一般的なキャッシュバックやスマホセット割(例: auスマートバリュー、ソフトバンクおうち割光セットなど)とは異なる、楽天独自の強みであり、楽天が光回線サービスを単体で提供するだけでなく、自社の広範なサービスエコシステムにユーザーを「囲い込む」戦略の一環であると解釈できます 。楽天ひかりは、楽天経済圏を日常的に利用しているユーザーにとって、月額料金の割引以上に大きな総合的なメリット(ポイント還元による実質的な通信費削減)を享受できる設計になっています。逆に、楽天サービスをあまり利用しないユーザーにとっては、これらの特典の恩恵が薄れ、他社のキャッシュバックや自身のスマホキャリアとのセット割を提供している光回線の方が、より魅力的な選択肢となる可能性があります。
【表4:楽天ひかり 主要キャンペーン一覧(2025年7月時点)】
キャンペーン名 | 特典内容 | 適用条件 | 開催期間 |
---|---|---|---|
最強おうちプログラム | 楽天モバイル利用で永年毎月1,000ポイント還元 | 楽天ひかり初めて申し込み+楽天モバイル「Rakuten最強プラン」利用 | 終了日未定 |
SPU(スーパーポイントアッププログラム)連携 | 楽天市場での買い物ポイント+2倍(楽天モバイル利用で+4倍) | 楽天ひかり利用(エントリー必須) | 終了日未定 |
工事費0円キャンペーン | 新規工事費最大22,000円まで無料 | 楽天ひかり初めて開通+申し込み月の翌月以降に工事完了 | 2025年3月開始、終了日未定 |
月額基本料6ヶ月0円キャンペーン | 月額基本料6ヶ月間無料 | 楽天モバイルとセット契約 | 2025年3月4日終了 |
※キャンペーン内容は変動する可能性があります。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
7. オプションサービス:ひかり電話・テレビ
楽天ひかりでは、インターネット回線を利用した電話サービス「ひかり電話」とテレビサービス「フレッツ・テレビ」または「ひかりTV」を利用できます。これらのサービスは楽天ひかりのインターネット回線と連携しますが、提供元や申し込み方法に注意が必要です。
-
ひかり電話の利用と料金
楽天ひかりの「ひかり電話」は、NTTが提供するIP電話サービス「ひかり電話」を利用する形となります。月額基本料は550円からと、NTTの一般加入電話(月額1,595円~)と比較して安価に利用可能です 。現在利用しているNTTの一般加入電話番号がある場合、多くの場合、その電話番号や電話機をそのまま継続して利用できます(番号ポータビリティ) 。通話料もNTT加入電話よりお得になる傾向があります 。
ただし、ひかり電話を利用するには、楽天ひかりのインターネット回線契約が別途必要です 。
重要な点として、ひかり電話の申し込みは楽天ひかりではなく、NTTに別途行う必要があります。また、ひかり電話の月額料金や通話料の支払い先もNTTとなるため、楽天ひかりの料金とは別に支払い方法の登録が必要になります 。楽天ひかりを解約する際は、NTTにもひかり電話の解約連絡が必要です。
-
テレビサービスの選択肢と費用
楽天ひかりの回線を利用してテレビを視聴するには、「フレッツ・テレビ」または「ひかりTV」のいずれかを選択することになります 。- フレッツ・テレビ:
NTTが提供するサービスで、月額825円(税込)で地上波デジタル放送とBS放送が視聴できます 。NTT東日本とNTT西日本で提供されており、地域による料金の差はありません 。工事費は、テレビ1台の場合7,150円(税込)、複数台の場合21,780円(税込)がかかります。ただし、ユーザー自身で工事を行うことで工事費を節約することも可能です 。地デジとBSチャンネルに限定されるものの、コストパフォーマンスに優れており、これらのチャンネルで十分なユーザーには理想的なサービスと言えます 。 - ひかりTV:
NTTぷららが提供する多チャンネルIP放送サービスです。基本プランは月額1,100円(税込)から利用できます 。視聴には、ひかりTVに対応したチューナーが必要となり、レンタル(例: ST-4500は月額770円、ST-3400/ST-3200/AM900は月額550円)または購入(例: ST-4500は37,800円)が必要です 。2ねん割などの割引プランも用意されています 。フレッツ・テレビと比較して、CS放送を含む多様な専門チャンネルが視聴できる点が特徴です。
- フレッツ・テレビ:
楽天ひかりはインターネット回線サービスであり、ひかり電話やテレビサービスは楽天モバイルが直接提供するものではなく、NTTが提供する付帯サービス(ひかり電話、フレッツ・テレビ)またはNTTぷららが提供するサービス(ひかりTV)を利用する形式です 6。このため、ひかり電話の申し込みや支払い、解約は楽天ひかりとは別でNTTに対して行う必要があり、手続きが煩雑になる可能性があります 。ユーザーは、楽天ひかりを契約しても、電話やテレビサービスは楽天モバイルが直接提供するものではなく、NTTとの別途契約や手続きが必要になることを明確に理解しておくべきです。この手続きの分離は、ユーザーにとって手間となる可能性があり、契約後の混乱や不便を避けるためにも、その点を明確に伝えることが重要です。特に、解約時に楽天ひかりとNTTの両方に連絡が必要となる点も強調すべきでしょう。
8. ユーザー評価から見るメリット・デメリット
楽天ひかりのユーザー評価は、料金面での満足度が高い一方で、通信速度やサポート体制に課題が見られるという、賛否両論の意見が混在しています。
- 良い評判:料金、ポイント、安定性
- 料金の安さ: 多くのユーザーが、月額料金が他社と比較して安価であると評価しています。特に楽天モバイルとのセット割引を適用すると、携帯料金と合わせて通信費を大幅に節約できる点が好評です 。
- 楽天ポイントの貯まりやすさ: 楽天市場での買い物ポイント倍率アップ(SPU)や、「最強おうちプログラム」による毎月1,000ポイント還元など、楽天経済圏のヘビーユーザーにとっては非常に大きなメリットとなっており、ポイント還元率の高さに満足する声が多く見られます 。
- 通信の安定性: IPv6通信に対応しているため、高画質動画視聴やオンラインゲームでも問題なく利用でき、通信速度に満足しているユーザーも一定数存在します。「実測で800Mbps近く出た」「オンラインゲームでping値が1桁で快適」といった肯定的な口コミもあります 。
- 乗り換えの容易さ: 他社からの乗り換え手続きが簡単だったという肯定的な口コミもあります 。
- 悪い評判:速度、サポート、ルーター
- 通信速度の不安定さ/遅さ: 「夜間など時間帯によって速度が遅くなる」「通信が途切れることがある」といった不満の声も散見されます。特に、独自回線(NURO光、auひかり)と比較すると平均速度が劣る点が指摘されています 。
- サポートの繋がりにくさ: 「電話がなかなか繋がらない」「オペレーターに繋がるまで時間がかかる」といったサポート体制への不満が多く見られます 。
- ルーターの自己準備: 無線ルーターのレンタルやプレゼントがなく、ユーザー自身でIPv6対応ルーターを購入・設定する必要がある点がデメリットとして挙げられています 。
- キャンペーンの少なさ/変動性: 過去の魅力的なキャンペーンが終了していることや、キャッシュバックが少ないという声もあります。
- サポート体制の現状と問い合わせ方法
電話サポートは混雑しやすく、繋がりにくい時間帯があるため、問い合わせには忍耐が必要な場合があるでしょう 。楽天のWebサイト「メンバーズステーション」からの問い合わせでは、ユーザーIDとパスワードが必要となります 。一部の口コミでは、電話対応自体は丁寧だったという声もあります。
楽天ひかりのユーザー評価は、「料金やポイント面で満足」という声と「速度やサポートで不満」という声が二極化している傾向が見られます 。料金やポイントのメリットは、楽天経済圏を頻繁に利用するユーザーにとっては非常に大きいものです 。一方で、速度やサポートの不満は、回線の混雑状況やユーザーの機器・設定、サポート体制のキャパシティに起因する可能性が高いです。特に、ルーターの自己準備が必要な点は、ITリテラシーが低いユーザーにとっては大きな障壁となり、結果的に「遅い」と感じる原因に繋がっていると考えられます 。楽天ひかりは、楽天サービスを積極的に利用し、かつ自身でルーターの準備や設定、基本的なトラブルシューティングができるユーザーにとっては「コストパフォーマンスが良い」と感じられるサービスであると言えるでしょう。しかし、そうでないユーザーにとっては、速度やサポート面で不満が生じやすい傾向があります。
【表5:楽天ひかり メリット・デメリット要約】
項目 | メリット | デメリット |
---|---|---|
料金 | 月額料金が比較的安価 | 料金面は他社と平均的という声も |
ポイント還元 | 楽天モバイル連携で毎月1,000ポイント還元(最強おうちプログラム) 、楽天市場SPUポイント倍率アップ | 楽天ユーザー以外はお得感が薄い |
通信速度 | IPv6対応で安定性・速度に満足の声あり 7、一般的な利用には十分な速度 | 平均速度は独自回線より遅め 、時間帯による不安定さの指摘 |
提供エリア | 全国対応(フレッツ光回線利用) | 特になし |
初期費用 | 工事費0円キャンペーンあり(最大22,000円割引)、転用・事業者変更は工事費原則不要 | 工事費が「実質無料」である可能性と解約時の残債リスク |
ルーター | 特になし | 無線ルーターのレンタル・プレゼントなし、自己準備が必要 |
サポート | 一部の口コミで丁寧な対応の評価 | 電話が繋がりにくいという不満が多い |
キャンペーン | 楽天エコシステム連携特典が豊富 | 過去の魅力的なキャンペーン終了、変動性が高い |
契約期間 | 2年/3年の選択肢あり | 更新月以外での解約に違約金発生 |
9. 楽天ひかりはこんな方におすすめ
楽天ひかりは、その特性から特定のユーザー層に強く推奨できる光回線サービスです。
-
楽天経済圏の利用者
楽天モバイルを契約しているユーザーは、「最強おうちプログラム」により毎月1,000ポイントの還元を永年受けられるため、通信費を大幅に節約できます 。楽天市場を頻繁に利用するユーザーは、SPUのポイント倍率アップ(+2倍)により、日々の買い物で効率的にポイントを貯めることができます 。楽天ひかりの最大の魅力は、楽天モバイルとのセット利用によるポイント還元や、楽天市場でのSPU倍率アップにあります 。これは、楽天が光回線サービスを単体で提供するだけでなく、自社の広範なサービスエコシステムにユーザーを組み込む戦略の一環であると解釈できます。ユーザーは光回線だけでなく、モバイル、EC、金融など、楽天グループ全体のサービス利用を促進されることで、総合的な「お得感」を享受できる設計となっています。したがって、楽天ひかりは単なるインターネット回線ではなく、「楽天経済圏」のハブとなるサービスであると認識し、自身のライフスタイルに楽天サービスがどれだけ深く根付いているかを考慮して選択することが重要です。
-
コストパフォーマンスを重視する方
戸建て5,280円、マンション4,180円という月額料金は、他の光コラボサービスと比較しても安価な部類に入ります。工事費0円キャンペーン(最大22,000円まで)の適用により、初期費用を抑えることが可能です 。ただし、無線ルーターの自己準備が必要である点や、キャンペーンの適用条件、解約時の工事費残債や違約金などを総合的に考慮した上で、自身の利用状況に合致するかを判断する必要があります 。 -
他社との比較に基づく最終推奨
-
auひかり・NURO光との比較: 楽天ひかりは、独自回線であるauひかりやNURO光に比べて平均速度は劣るものの 、提供エリアは全国と広いという利点があります 。auスマホユーザーにはauひかり、ソフトバンクスマホユーザーにはNURO光やソフトバンク光がセット割でお得になる傾向がありますが 、楽天モバイルユーザーには楽天ひかりが最もコストメリットが大きいと言えます 。
-
ドコモ光・ソフトバンク光との比較: 同じフレッツ光回線を利用するドコモ光やソフトバンク光と比較すると、月額料金は楽天ひかりがやや安価な場合があります 1。速度面では大きな差はありませんが、キャンペーン内容は各社で異なるため、自身のスマホキャリアや求める特典(キャッシュバック、ポイント還元など)に応じて選択すべきです 。
楽天ひかりはドコモ光やソフトバンク光と同じフレッツ光回線を利用する「光コラボ」であるため、回線品質自体に大きな差はありません 。しかし、各光コラボ事業者は、月額料金、初期費用、キャンペーン、そして「スマホセット割」の対象キャリアで差別化を図っています。楽天ひかりは、楽天モバイルユーザーへの強力なインセンティブで差別化を図っており、自身のスマホキャリアとのセット割引の有無と、各事業者が提供する独自のキャンペーン(キャッシュバック、ポイント還元など)が、ユーザーが光コラボを選ぶ際の最大の決め手となるでしょう。
-
10. まとめ
楽天ひかりは、楽天グループのサービスを日常的に利用する「楽天経済圏」のユーザーにとって、料金面とポイント還元で非常に魅力的な光回線です。IPv6通信に対応しており、一般的なインターネット利用においては十分な速度を提供しますが、一部のユーザーからは時間帯による速度低下やサポートの繋がりにくさ、ルーターの自己準備といったデメリットも指摘されています。
契約を検討する際は、最新のキャンペーン情報を確認し、月額料金、初期費用、契約期間、解約条件を総合的に把握することが重要です。特に、工事費の「実質無料」の意味や、解約時の工事費残債、違約金の発生条件には注意が必要です。
楽天モバイルユーザーや楽天市場のヘビーユーザーで、ご自身でルーターの準備や設定ができる方には、楽天ひかりはコストパフォーマンスに優れた選択肢となるでしょう。