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auひかり:高速光回線の特徴、料金、メリット・デメリット

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更新日: 2025年7月18日

1. はじめに:auひかりとは?

auひかりは、KDDIが提供する光ファイバーを接続回線としたインターネット接続サービスです。このサービスは、KDDIを含む複数の提携プロバイダが提供するメールなどのサービスとセットで提供されます 。最大1Gbpsの高速通信と安定した接続が特徴であり、動画視聴、オンラインゲーム、テレワークといった大容量通信を必要とする用途に最適とされています 。

auひかりの大きな特徴は、他社の光回線、特にNTTの回線とは異なるKDDI独自の回線を使用している点にあります 。この独自回線は、ネットワークの混雑を避け、利用者が多い夜間などの時間帯でも安定した通信速度を維持する上で重要な役割を果たします 。一般的な光回線サービスでは、多くのユーザーが同じインフラを共有するため、ピーク時には速度低下が生じやすい傾向があります。しかし、auひかりは自社独自のネットワークインフラを持つことで、他社の利用状況による影響を受けにくく、その結果、より一貫した高品質な通信環境を提供できるという技術的な優位性があります。これは、単に理論上の最大速度が高いだけでなく、実際の利用における安定性と快適性に直結する要素であり、特に高負荷なインターネット利用が多いユーザーにとって大きな利点となります。

また、auひかりの料金設定はプロバイダ料金込みのシンプルな体系となっており、So-netやビッグローブなど、複数のプロバイダから自身のニーズに合った選択が可能です 。これにより、ユーザーは追加費用の心配なく、明瞭な料金体系でサービスを利用できます。

2. auひかりの通信速度と安定性

auひかりは、その高速通信能力で知られています。標準的なプランでは最大1Gbpsの通信速度を提供し、高画質の動画視聴やオンラインゲーム、大容量ファイルのダウンロード・アップロードなど、幅広い用途において快適なインターネット環境を実現します 。さらに、戸建て向けプランでは、より高速な5Gbpsや10Gbpsといったプランも提供されており、超高速通信を求めるユーザーのニーズにも応えています 。

この高速かつ安定した通信環境の根底にあるのは、前述の通りKDDI独自の光回線を使用していることです 。一般的な光回線サービスがNTTのフレッツ光回線を共有する「光コラボ」モデルであるのに対し、auひかりは自社で敷設した回線を利用するため、ユーザー数の増加による回線混雑の影響を受けにくい構造になっています。これにより、特にインターネット利用が集中する夜間や週末などでも、速度低下が起こりにくく、安定した通信速度を維持しやすいという明確なメリットがあります 。

実際のユーザーからも、auひかりの通信速度と安定性については高い評価が多く寄せられています。「通信速度が速い」「安定している」といった声は多数あり、中には「通信速度には大満足」「速度が速すぎてビビった」といった具体的な好意的な意見も見られます 3。特に、回線を共有しないことによる速度の優位性を実感しているユーザーが多いことが伺えます 。

ただし、マンションタイプにおいては、通信速度が建物の設備状況に左右される可能性がある点に注意が必要です 。auひかりのマンションタイプには、光ファイバーを各戸に引き込むタイプだけでなく、建物共有部までは光ファイバーで接続し、そこから各戸までは既存の電話線(VDSL方式)やLANケーブル(イーサ方式)を利用するタイプも存在します 。例えば、タイプVでは下り最大100Mbps、タイプEでも下り最大100Mbpsとなる場合があります 。タイプG(V契約)でも、技術規格上の速度が下り最大100Mbpsとなるケースが示されています 。これは、建物内の配線がボトルネックとなり、光ファイバー本来の高速性能が各戸まで十分に届かない可能性があることを意味します。したがって、マンションにお住まいのユーザーは、契約前に自身の建物で提供されるauひかりの具体的な「タイプ」を確認することが不可欠です。これにより、期待する速度と実際に利用可能な速度との間にギャップが生じることを防ぎ、サービスへの不満を未然に回避できます。

3. 料金プランと初期費用

auひかりの料金プランは、戸建て向けとマンション向けで大きく異なります。

戸建て向けプランの詳細

戸建て向けには、主に以下の3つの料金プランが提供されています 。

マンション向けプランの詳細と速度・料金比較

マンションタイプは、建物の構造や導入されている設備によって提供されるプランが異なり、通信速度や月額料金も多岐にわたります 。一般的に、集合住宅(3階建て以下で総戸数8〜15戸程度が目安。公営・公社・都市機構を除く)にお住まいのユーザーが対象となります 。

主なマンションタイプとそれぞれの特徴は以下の通りです 9。

タイプ名 通信速度(下り/上り) 基本月額料金(プロバイダ込み) 特徴
マンション ミニギガ 最大1Gbps/最大1Gbps 5,500円 光ファイバー方式(集合住宅3階建て以上、8契約以上の場合)
タイプG(G契約) 最大664Mbps/最大166Mbps お得プラン: 4,950円(2025年7月以降) 標準プラン: 6,160円(2025年7月以降) 光ファイバー方式(既存の電話線を利用し各戸へ接続)
タイプG(V契約) 最大100Mbps/最大100Mbps お得プラン: 4,950円(2025年7月以降) 標準プラン: 6,160円(2025年7月以降) 光ファイバー方式(既存の電話線を利用し各戸へ接続)
タイプV 最大100Mbps/最大35Mbps 4,950円(16回線以上) 4,730円(8回線以上) VDSL方式(マンション共有部から電話線で接続)
タイプE 最大100Mbps/最大100Mbps 4,510円(16回線以上) 4,840円(8回線以上) イーサ方式(マンション共有部から光ファイバーで接続)
都市機構デラックス 最大100Mbps/最大35Mbps 4,180円 VDSL方式(UR都市機構の賃貸マンション専用)

※上記料金はau one netを利用し、口座振替/クレジットカード割引適用時の金額です 9。

初期費用と工事費(分割払い・一括払い、実質無料キャンペーンの仕組み)

auひかりの契約には、初期費用として新規登録料と工事費がかかります。新規登録料は3,300円です 。既存の契約に追加でサービスを申し込む場合は、別途880円の追加登録料が発生します 。

工事費を含む初期費用は、戸建ての場合48,950円 、マンションの場合33,000円です。これらの初期費用は、一括払いと分割払いのいずれかを選択できます 。分割払いを選択した場合、戸建てでは開通翌月から毎月1,250円(ネット750円+電話500円)を30ヶ月間 、マンションでは毎月1,250円を24ヶ月間請求されます 。

auひかりでは、「初期費用相当額割引」が適用されることで、工事費が実質無料になるキャンペーンが広く展開されています 。しかし、この「実質無料」という表現には注意が必要です。この割引は、初期工事費の分割払い額と同額が毎月の利用料金から割引される仕組みであり、工事費が完全に免除されるわけではありません。そのため、もし分割払い期間中にauひかりを途中解約した場合、その時点での初期費用の残額が一括で請求されることになります 。つまり、この割引は、契約期間の満了までサービスを継続利用することを前提としたものであり、早期に解約すると、それまで割引されていたはずの金額が未払い分として一括で請求されるという財務的なリスクが伴います。これは、一見魅力的な「無料」という言葉の裏に隠された重要な条件であり、ユーザーが予期せぬ高額な出費に直面する可能性を秘めています。光回線の引き込み工事が完了した後、課金開始前にお客様都合で申し込みを取り消した場合も、キャンセル料として初期費用相当額が請求されるため、契約には慎重な検討が求められます 。

4. お得な割引・キャンペーンの活用術

auひかりは、様々な割引やキャンペーンを提供しており、これらを活用することで月々の通信費を大幅に抑えることが可能です。

auスマートバリューの徹底解説

auひかりの最も大きな魅力の一つが「auスマートバリュー」です 。これは、auスマートフォンまたはUQモバイルのユーザーが「auひかり + auひかり電話」をセットで契約することで、au携帯電話の月額料金が永年最大1,100円(税抜1,000円)/月割引される特典です 。

割引の対象は、auひかり電話を契約しているご自宅にお住まいのご家族全員(最大10台まで)です 。50歳以上のご家族であれば、離れて暮らしていても割引の対象となるため、家族の人数が多いほど割引額が大きくなり、通信費を大幅に節約できます 。例えば、auマネ活プラン利用者は翌月から1,100円/月、スマホスタートプランベーシック利用者は翌月から550円/月の割引が適用されます 12。

au携帯電話料金プラン 割引額(税込) 割引適用開始時期
auマネ活プラン 1,100円/月 申し込み翌月以降
スマホスタートプランベーシック 550円/月 申し込み翌月以降

auスマートバリューの適用には、ご自宅のインターネットサービスとau携帯電話のご契約者が同一姓・同一住所である必要があります。ただし、別姓や累計5回線以上の場合は、家族・同一住所であることの証明書を提出することで適用が可能です 。

乗り換えスタートサポート、新規申し込み特典、その他キャンペーン

auひかりは、新規契約者や他社からの乗り換えを検討しているユーザー向けに、多岐にわたるキャンペーンを展開しています。

これらのキャンペーンは、一見すると非常に魅力的で大きな割引が期待できますが、その構造は複雑であることが多く、ユーザーは詳細な条件を注意深く確認する必要があります。例えば、「最大〇〇円還元」といった表記の場合、その最大額を受け取るためには特定のオプションサービスへの加入や長期契約、特定の支払い方法の選択など、複数の条件を満たす必要があることが一般的です 。また、キャッシュバックの受け取り時期や方法が複雑な代理店も存在すると指摘されています 。このような複雑なキャンペーン構造は、ユーザーが自身の利用状況やライフスタイルに最も適したプランや特典を見極めることを難しくする可能性があります。そのため、契約を検討する際には、提示された割引額だけでなく、その適用条件、期間、そして将来的な解約時の費用なども含めて総合的に比較検討することが重要です。これにより、目先の割引だけでなく、長期的な視点でのコストパフォーマンスを正確に把握し、後悔のない選択ができるようになります。

5. 提供エリアの確認と申し込み・開通までの流れ

auひかりは、全国主要都市を幅広くカバーしているものの、その提供エリアは限られています 。特に戸建てプランの場合、関西エリアでは利用できない可能性が高いとされています 。マンションタイプについても、建物にauひかりの設備が導入済みでなければ利用できません 。

auひかりが利用できるエリアの確認方法(戸建て・マンション別)

auひかりの提供エリアは、以下の方法で確認できます。

**オンラインでの確認: auひかりの公式サイトにある「提供エリア検索」ページを利用するのが一般的です

  1. まず、郵便番号を入力します 。

  2. 次に、住居タイプとして「戸建て」または「マンション・アパートなど」を選択します 。

その後、住所の詳細を入力し、提供可能なプランが表示されることで、利用可否と提供されるサービスタイプが確認できます 。**

申し込みから工事、サービス開始までのステップと期間

auひかりの申し込みから開通までの流れは、以下のステップで進行します。

このように、開通までの期間には不確実性が伴うため、ユーザーはインターネットが必要となる時期から逆算し、余裕を持って申し込み手続きを進めることが重要です。特に引っ越しなどでインターネットの利用開始日が決まっている場合は、最短の目安期間に頼りすぎず、予期せぬ遅延が発生する可能性も考慮し、早めの手配や、一時的な代替手段の検討も視野に入れることが推奨されます。申し込み時に工事日を予約しても、それが確定ではない場合があり、状況によって変更される可能性があることも理解しておくべきです 。

6. 解約時の注意点と費用

auひかりの解約には、契約プランや契約時期、解約のタイミングによって様々な費用が発生する可能性があります。

契約期間と自動更新の仕組み

auひかりの料金プランには、契約期間の定めがあるものとないものがあります 。

契約期間が設定されているプランの場合、契約満了月の当月、翌月、翌々月の3ヶ月間が「契約更新期間」と定められています 5。この期間内に解約手続きを行えば、契約解除料は発生しません 。

契約解除料の詳細

契約解除料の金額は、契約した時期によって異なります。特に2022年7月以降の契約では、契約解除料が大幅に引き下げられています 。

契約プラン 契約時期:2022年6月末以前 契約時期:2022年7月以降
ずっとギガ得プラン(3年契約) 16,500円 4,730円
ギガ得プラン(2年契約) 10,450円 4,460円
標準プラン(契約期間の定めなし) 0円 0円

※上記金額は全て税込金額です 。

初期工事費の残債と設備撤去費用

契約解除料の他に、解約時に発生する可能性のある費用として、初期工事費の残債と設備撤去費用があります。

auひかりの解約費用は、契約解除料、初期工事費の残債、そして戸建てにおける設備撤去費用という複数の要因が複合的に絡み合うことで、高額になる傾向があります 。特に、初期工事費が「実質無料」という形で提供される仕組みは、一見ユーザーにとって有利に見えますが、早期解約時にはその割引が停止され、未払いの工事費残額が一括で請求されるという構造は、ユーザーが予期せぬ出費に直面する大きな要因となります。また、auひかりが独自回線を利用しているという通信品質上の利点は、解約時には戸建てユーザーにとって撤去工事費用という形で負担となることがあります。これらの契約時期による費用と必須・任意の違いは、ユーザーが自身の契約日を正確に把握しなければ、解約時のコストを予測できないという複雑性を示唆しています。特に2018年3月1日~2022年6月30日契約のホームタイプユーザーは、高額な撤去費用が「必須」であったため、予期せぬ高額出費となるリスクがありました。

ただし、撤去が任意の場合でも、賃貸物件の大家さんや管理会社から撤去を求められた場合は、撤去に応じる必要があります 。この状況は、たとえ契約上任意であっても、大家の意向によって撤去が事実上「必須」に変わり得るという、賃貸物件特有のリスクを示しています。auひかりは独自の設備を使用しているため、他の光回線に乗り換える場合でも、多くの場合で撤去工事が必要になります。このような費用構造は、ユーザーが他のプロバイダへの乗り換えや、ライフスタイルの変化に伴う解約を躊躇させる要因となり得るため、契約前にこれらの潜在的な費用を十分に理解しておくことが極めて重要です。

解約費用を抑えるためのポイント(更新月、乗り換え先)

解約費用を可能な限り抑えるためには、以下のポイントを考慮することが推奨されます。

7. auひかりのオプションサービス

auひかりは、インターネット接続サービスに加えて、様々なオプションサービスを提供しており、ユーザーの利便性や生活をより豊かにする選択肢を提供しています。

auひかり電話

auひかり電話は、auひかり回線を利用した固定電話サービスです。月額料金は770円で利用できます 。インターネットサービス契約がない場合の電話サービスは、月額1,870円となります 。このauひかり電話は、auスマートバリューの適用条件の一つとなっており、auスマホユーザーが携帯料金割引を受けるためには必須のサービスです 。ただし、一部通話できない相手先や利用できないサービスが存在する点には留意が必要です 。

auひかりテレビサービス(専門チャンネル、地デジ・BS非対応の注意点)

auひかりテレビサービスは、auひかり回線を通じて多数の専門チャンネルを視聴できる動画配信サービスです 。光ファイバーを利用するため、従来のテレビアンテナ設置工事は不要で、視聴機器(セットトップボックス)をテレビに繋ぐだけで手軽に視聴を開始できます 。ムービー、アニメ、スポーツ、エンタメ、ドラマ、ライフの6ジャンルに分かれた全46チャンネルがラインアップされており、見たいコンテンツに合わせて「オールジャンルパック」やジャンル別の「選べるジャンルパック」を選択できます 。また、見逃した番組を録画して好きな時間に視聴する機能も利用可能です 。

しかし、このテレビサービスには重要な制約があります。auひかりテレビサービスでは、地上波デジタル放送やBS/110度CSデジタル放送を直接視聴することはできません 。これは、多くのユーザーがテレビサービスに期待する主要な機能の一つであるため、この点は特に注意が必要です。もし、現在他社の光ファイバーサービスやケーブルテレビを利用して地上波やBS/CSを視聴している場合、auひかりに乗り換えることでこれらの放送が視聴できなくなる可能性があるため、別途アンテナの設置や別のテレビ視聴サービスの契約が必要になることを理解しておく必要があります 。この制限は、ユーザーが光回線サービスに「テレビ」という名称のサービスが含まれていることで、従来のテレビ視聴環境がすべて置き換えられると誤解する可能性があり、結果として予期せぬ追加費用や不便さにつながる恐れがあります。そのため、auひかりテレビサービスは、あくまで専門チャンネルや動画配信を楽しむためのものであり、地上波やBS/CS放送の視聴には別の手段が必要であるという点を明確に認識しておくことが重要です。

その他の便利なオプション(au HOME, 無線LAN, セキュリティなど)

auひかりは、他にも様々な便利なオプションサービスを提供しています。

8. auひかりのメリット・デメリット総まとめ

auひかりは、その独自性と提供される様々な特典により、多くのユーザーにとって魅力的な光回線サービスですが、同時にいくつかの注意点も存在します。ユーザーの評価から見えてくる良い点と注意すべき点をまとめます。

ユーザー評価から見る良い点

注意すべき点(デメリット)

auひかりの料金とサポートに関するユーザー評価は、一見すると二面性を持っているように見えます。料金については、「平均的」という評価がある一方で、「高い」と感じる声も聞かれます 。これは、基本料金だけを見ると最安値ではないかもしれませんが、auスマートバリューや高額キャッシュバックといった割引を適用することで、auユーザーにとっては非常に競争力のある価格になるという状況を反映しています 。つまり、これらの割引を最大限に活用できるユーザーにとっては「安い」と感じられ、そうでないユーザーには「高い」と感じられる可能性があります。同様に、サポートについても、「丁寧」「迅速」という肯定的な評価がある一方で、「混んでいる」「対応が遅い」という不満の声も存在します 。これは、サポート担当者の質は高いものの、問い合わせが集中する時間帯などには繋がりにくくなるというアクセシビリティの問題があることを示唆しています。これらの評価のばらつきは、ユーザーの個々の利用状況や期待値によって、サービスの感じ方が大きく異なることを示しています。

9. 結論:auひかりはこんな人におすすめ

auひかりは、その独自の回線と多様なサービス、そして豊富なキャンペーンによって、特定のニーズを持つユーザーにとって非常に魅力的な選択肢となります。

一方で、以下の点に該当するユーザーは、auひかりの契約を検討する際に特に注意が必要です。